書評: 運命を創る

  • 「中」というのは 面白い語で、それは色々な矛盾を克服して無限に進歩していくという意味。論理学でいう弁証法的発見というものです
  • 夷狄 (いてき) … 中華思想における支配民族(漢民族や漢人とは限らない)による異民族への蔑称を意味する
  • 張作霖 (ちょうさくりん) を助けた宰相の王永光 (おうえいこう) は満州の諸葛孔明と呼ばれていた
  • 思考の三原則
    • その一つは、目先にとらわれないでできるだけ長い目で観察するということ
    • 第二は、一面にとらわれないでできるだけ多面的できるならば全面的にも考察するということ
    • 第三が枝葉末節にとらわれないでできるだけ根本的に観察すること
  • 明治教育は学校教育一本
  • GHQ の日本を骨抜きにする 3R, 5D, 3S 政策
  • 韜 (とう) … 弓をしまっておく袋
  • 六韜は、シナの人の癖
  • 六韜三略
  • 人間は小さなこと、身近のささやかなことには非常に敏感でありますが、少し意識感覚を超えた大きな問題になるとおそろろしく鈍感になる
  • どうも達人というのは、ものをぎゅっと掴むことがうまい
  • 人生の五計
    • 第一、生計 「漢方養生訓の合理性」文字通りいきるはかりごと。 我々がどうして生きるのか。肉体的、生理的にどう生きていくか。こうした考えが、生計ということであり、言うなれば養生法と言ってもよい
      • 食べ物、陰陽の調和、、あの話か!!
    • 第二、身計 「いかに自己を処するか」我々は社会人として、職業人として、どういう風に自分の身を処していくかというような問題
    • 第三、家計 「 人間教育の根本は家庭教育」習慣というものは第二の天性というくらい大事なこと。 人間教育ということからいうと、教育が根本。愛も大事だが「敬」が人間の人間たる所以
      • 甘いという味は低級、ようは通俗な味。酸い、さらに苦いはより高級な味であり、人間ができていないと味わえない味。愛は味覚でいうと甘いにあたり、愛することは甘やかすともいう
      • 父たるもの、言わず語らずして、子供の敬の対象にならなければならない
    • 第四、老計 「人生の佳境を味わうための計りごと」 人間はいかに年を取るかということ。 人間は生きている限り、年をとればとるほどよく変わっていかなければならない
      • 中国では紹興酒の良い酒を「老酒」という。日本の場合は生一本 (きいっぽん) という、ナマ
    • 第五、死計 「生死を超越した、死に方、生き方」 いかに死ぬべきかという計りごと。はじめの生計は、もっぱら生理的な生計であり、一方、老計を通ってきた死計というものは、もっと精神的な、もっと霊的な生き方。不朽不滅に生きる、永遠に生きる計りごとであり、死や生を超越した死に方、生き方
  • 人生は生計、身計、家計、老計、死計とあり、これが順ぐりに回り、また元の生計に戻る。このようなスパイラルで人間きはくというものが発展していく
  • 偉人は概して精神気魄 (きはく) であり、これを 専門用語で「骨力」という。骨節 (ほねっぷし) という
  • 「徳」は 人を抱擁し育成する力。才徳円満というのは全人です
  • 徳 > 才 は大人 (だいじん) ex: 西郷隆盛。才 > 徳 は小人 (しょうじん) ex: 勝海舟
  • 人間の根幹は徳であり、枝葉が才
  • 「酒は量なし、乱に及ばず」酒はいくら飲んでも少しも乱れぬということにならなければならない
  • 陰陽の原理というのは易学
  • 運命はダイナミックなものであって、決められたものは宿命 (宿はヤドであって泊まるもの、すなわち固定的、機械的な意味を待つ)
  • 易学からいうならば、化学は物質に関する易学であり、哲学や道学は、人間に関する易学である
  • えびは生きている限り脱皮する。結婚式のえびは、いつまでも老いない。固まらない。常に若さを保ち続けるという意味。すなわち、永遠の生命、永遠の若さをシンボルする
  • 人間は案外早く型にはまってしまい、こわばってしまい、 一人肉体が動脈硬化になるばかりではなく、能力が、精神が、人格が、動脈硬化になってしまう
  • 手伸ばし → てのし → たのし、である生命の伸長、これが「楽しい」
  • 生理学的、病理学的、解剖学的に研究すると、(手より) 足の方が大事。足によって全身の問題を解決することができる
    • 健康である、すなわち「足る」である
    • 病気などしたりすると、まず足がダメになる。ふらふらする。足腰が定まらないということが、一番精神的にも肉体的にもいけない
  • 人間というものは、本を読まなくなると頭がきかなくなる。人間が俗になってくる。そこで絶えず有益な書物を読まねばならない
  • 主体性を回復するための十八箇条
    • 第一、飲食の問題
      • もっと合理的に軽く飲食をやる必要がある。満腹という腹に詰め込む悪習慣が非常に強い
      • ビールを飲んでとんかつ食っておったら 3 ヶ月で結構馬鹿になる
    • 第二、毎晩よく寝れるか
      • 二条件、すなわち熟睡と安眠
    • 第三、 自分の心身に悪影響を与えるような、悪い習慣はないか
      • 飲み歩いて読書の時間がないや、 タバコをスパスパやりながら一向に起きない。夜遅く晩酌をやりながらくだまいているetc
    • 第四、適当の運動をしているか
      • 自分に合った適切な運動
    • 第五、 言うなれば、感情のコントロールができているか
    • 第六、 特にすぐ悲観したり興奮しやすいというのは病的でことをなすに足りん
      • こういう人は環境に支配される力が強いから、容易に自己の主体性を失いがち。外物に動かされやすい。伝染病にかかりやすいのと同じ
    • 第七、たとえそういう精神的動揺があっても、仕事は平常の通り続けるかどうかということを実験する、吟味する
      • 感情の動揺があっても、仕事は平常のごとく続けられるというのは、それだけバックボーンができている
    • 第八、 似たようなものだが、昨日の失敗のために今日の仕事が妨げられないでいるという実験。終始一貫していけるか。ちょっとした失敗で、すぐにその仕事が嫌になるということがないかどうか
    • 第九、そして絶えずこういうことを自分で反省し、修養する必要がある
      • ものと一つになると、そこから本当の叡智というものと、直感力が出てくる
    • 第十、 自分は仕事にどれだけ有能であるか、自分はどれだけ今の自分の仕事に役に立つか、こういうことを絶えず実験してみる必要がある
      • 好きと能力があるかは違う、自分の能力が役に立つかよく吟味する
    • 第十一、 現在の仕事は自分の生涯の仕事とするに足りるかどうか
      • 柔軟に心がけていこう
    • 第十二、 仮に自分の仕事がどうしても自分に合わぬ、自分の生活が退屈であるとすれば、自分の満足を何によっているかという問題
      • 退屈してはいけない。退屈することは 非常に疲れることであり、毒なこと
    • 第十三、 とにかく自分は日常絶えず追求すべき明確な目標を持ち続けているということ
      • とりあえず明日、何をせねばならないという問題をもっているかどうか、今日はもちろん、とりあえず明日、少なくも、明日これをやらねばならないという問題を持っているかどうか
    • 第十四、 自分は人に対して親切であるか、誠実であるかどうか
    • 第十五、 自分は自分に対してやましいことはないかという問題
      • 安眠熟睡にも影響する問題
    • 第十六、 自分は人格の向上に資するような教養に努めているかどうか
      • 人間をつくる意味の教養に努力しているかどうか
      • 多忙な日々の中こそ、それをやっているかどうか
    • 第十七、 将来のために何か知識技術を修めているかどうか
      • 何らかのエキスパートになる努力をしているかどうか
      • 少なくともつぶしの効く人間になる (柔軟に対応できる
    • 第十八、 これは非常に深い問題であるが、自分は何か信仰とか、信念、哲学というものをもっているかどうか
      • 一番人間としての根本問題
  • 人に嫌われぬための五箇条 (好かれぬ癖は直せばいい
    1. 初対面に無心で接すること
      • 有能な人間ほど、とにかく慢心や偏見があり、どうしても有心で接する。これはいけない。どんな人にも初対面に無心で接せねばならぬ
    2. 批判癖を直し、悪口屋にならぬこと
    3. 努めて、人の美点、良所を見ること
    4. 世の中に隠れて案外善いことが行われているのに平生注意すること
      • これは自己を明るくし、社会観を明るくする。 実存主義者の反対
    5. 好悪を問わず、人に誠を尽くすこと
  • job に打ち込んでいく
  • 「無欲」ひらたくたくいえば、つまらぬことに気を散らさぬこと
  • 病気をひき起こす十の因縁
    • 第一、「久坐食わず」現代では「久労不食」の世になった。あるいは「不時而食 (不規則な食べ方をすること)」を改める
    • 第二、「食不貸」たらふく食うこと。何でもいつでも食べること。日本人は食いすぎ
    • 第三、「疲極」 ある程度以上に疲れてはいけない。肉体的ばかりでなく、精神的にもそう
    • 第四、「淫佚 (いんいつ)」 男女の欲ばかりではなく、全ての享楽の度を過ごすこと
    • 第五、「憂悶 (ゆうもん: 思い悩み苦しむこと)」
    • 第六、「瞋恚 (しんい: 怒ること憤ること)」怒りは 肝臓や血液や脳髄や呼吸に及ぼす作用などかなり明らかになっている
    • 第七、「上風を制すること」
    • 第八、「下風を制すること」
      • 上風はあけび、おけび。下風は屁である。 人前では無礼でが、そこはしかるべきやるべきである
      • 「 嫁の屁は五臓六腑を駆け巡り (嫁が人前をはばかる我慢に我慢を重ねてくもんする様)」など、いかにも同情にたえません
    • 第九、「忍小便」
    • 第十、「忍大便」
  • 鼻息の聞こえるような奴ならいつでもスレる
  • 「三里に灸のない人と一緒に旅をするな」膝した三寸にあたる。すなわち、体調を崩しやすい人ということになる。
    • 人は足腰大事温めよう
  • 西洋は、薬は薬、食べ物は食べ物と皆分ける
  • 舌を使うと心臓を悪くし、心臓を悪くすると眉が抜ける
  • 鰻の膏 (あぶら)
  • 五医、別紙参照
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