- 野狐 (やこ) … 人を化かす妖怪
- 「師言。不味因果」即ち「不落因果 (ふらくいんが) ではない」、「不昧因果 (ふまいいんが)」である
- 不養成をすれば病気をするという因果、それをハッキリさせる。いい加減にしておかない。その因果の法則に従って実践する。これが修行
- 科学をはじめ、すべての学問が不昧因果なのです
- 不昧 (くらまさないこと、明らかなことこと
- 不昧因果 (ふまいいんが) … 因果の道理が明らかなこと
- 例えば、政治家や実業家など、うまくいくと驕り、酒だ、女だ、金だおいうことに、どうしてもなる。 すると人間の良心とか反省とか理想とか、それに対して節義とかいうものが無くなり、本能的、衝動的になるから、期待をかけていた、あるいは憧れていた、尊敬を払っていた大衆が失望をし始めたり、反感をもとにするようになる
- 家康は、 口で言うたのではなかなか聞かないから、体で教えたと思う。有名な逸話
- 侠客制度
- 会意文字の研究
- 人に使われなければ貨ではない
- 負 (まける、おう、たのむ)、 人は金をおったり、自分で金を持っていて、”もう大丈夫だ” というようになると、負けだということになる。「金を頼みとする人は一番弱い。人生の負けだ」という結論に達したことを表す
- とにかく忙しいそして、刺激が強すぎる、新聞、雑誌、テレビ、映画、何会、何会と実にたくさんあります。あまりに忙しいのと、刺激が強いのとで、人間はだんだん馬鹿になる傾向がある。ものを考えなくなる傾向がある
- ただ動物のように、刺激に反応するというだけになってしまう
- これを一億総白痴化という
- 人間は 17 年
- いけないものほど「愛」で育つ
- 人間と動物を区別するギリギリ決着の問題は何かといえば、敬と恥である。この二つは人間に根本的に大切なものであって、これを失うと人間は明らかに動物並みになる。人間という獣になる
- 毒の多い人間ほど、 足がしびれるくらい正座を何回かやると、 心身ともに健康になる
- 武士道の女性教育
- 日本女性の理想像というものを立派に作り上げた。そして道徳学習を徹底的に女性に行った
- 茶の湯、生け花、行儀作法など美的教育を併用し、それだけでは偽善的・形式的な女になりかねないから、さらにまた、音楽、文芸で恋愛教育を施した
- アインシュタインは、人間 → 宇宙
- タイヤールは、宇宙 → 人間
- 武士が「参った」ということは、敵を偉いと言って褒めること
- 特色豊かな新しいスイスの思想家マックス・ピカート (Max Picard) のものなど読んでみるのも有益
- 童心という時は、子供に最もよく現れているところの純粋な求道心をいう。つまり伸びよう伸びようする心をいうのである。稚心はその反対
- 案山子 (カカシ) の文字は誤りで使い始めた。別紙参照
- 本当に有力な人になるならば、なるべく無名でいることを考えなければならない。有名は多く無力になる
- シナの唐の時代に李泌 (りぴ) という人が作った小説「枕中記」。日本では「邯鄲 (かんたん) の一夢」などと引用される
- 本当においしく食べようと思えば、うまいもの探すのが本当か、あるいは腹を減らすのが本当か大切な問題である。知識・学問も然りで、 本当に我々が住む親人格を良くするためには色々な知識を取得するのが本当か、知識欲を旺盛にするのが本筋か (知識を愛する情緒・品性を養うことが大切か) ということである
- 頭がよいということより、情緒が良いということが大事である。むしろ、優れた情緒の持ち主であってこそ本当に頭も良い
- 直感に優れた頭脳こそ最上
- knowledge ではなく、wisdom が情緒と結びついてくる
- 自然でないものは不愉快
- ウィリアム・ジェイムズのプラグマティズム、「人間は青年時代に (いくつになっても同じだが) 心の中にはっきりした、正しい理想像、すなわち私淑する人物を持って、この理想像に向かって絶えず努力する、そこに到達するように努力するということが青年の運命を決定する問題だ」
- ヘレン・ケラー女史「 結局、人間は努力です。努力することによって開発されぬ何物もありません」
- 栗田黙そう (そうの字は別紙参照) の大日本史、291 巻
- 街にいるとき、小説とか新聞、雑誌とかで紛らすが、だんだん前線 (戦争の) に行くに従って、読まれなくなる。馬鹿馬鹿しくて読めないそうだ。 もう命がけの最前線に出て、敵に直面し砲声を聞きながら夜営をするという時など、『論語』とか『聖書』とか、真剣な読書でないと納らないそうです。つまり、人間は真剣になるとくだらないもの、浅はかのものなど嫌になるのです。本当に命のこもった尊い本でなければ身に堪えない
- ↑登山家もそう。深山幽谷にはいっていけば、娯楽本など、そんなもの 見るのも嫌になり、厳粛な神聖なものでなければ読めないそうです
- スイスのカール・ヒルティ。 法律家、弁護士、政治家として知られ、敬虔 (けいけん) な信仰家で、宗教家といってもよいほどです。
- 著者が好きな人だね
- 他日家 (たにけ) を建てるときは、読書用便所をつくる
- 青年よ、大志を持て!そして老年になっても、壮心を持て!
- 「烈士暮年、壮心已 (や) まず」(曹操詩句)
- 頽廃堕落 (たいはいだらく) … 鍛錬陶治は築き上げることが難しいが、頽廃堕落は山を転げるがごとく速い
- 陶冶 (とうや) … 人の性質や能力を円満に育て上げること
- エドワード・ホール教授の過密の話
- 過密都市的生活は、たとえば副腎機能に障害を生じ気力を失う
- 天下一体観 … 東洋では、自然と人間を一貫して考えており、別のものとは思っていない。むしろ自然の中から発達してきた最も偉大な貴重な自然が人間であるという考え方
- 理性は酸性 (陽) 、感情はアルカリ性 (陰)
- 心中 … 死んで天国に生きるとか結ばれるとかいうこと。「中」の字をよほどわかる人がつくっのに相違ない。真ん中という意味ではない。陰陽が相和して、そして活発な創造に進むことを「中」という
- 体を、腹八分目、弱アルカリ性にしておくのが、飲食上の「養心」です。「生を養わんとする心を養う」
- 理性と感情という点から言うと、人間はどちらかと理屈っぽいよりはやや情の発達した方がよい。有情の人の方が本当の人間
- 概念的論理的思惟 (しい) は、どちらかというと酸性。だから人間があまり理屈に走ると人間が分裂して荒んでしまう。感情が豊かに養うと、知性からくる分裂、破滅を救うことができる
- 故に、家庭でいえば、少し かかあ天下の方が家庭生活は合理的になる
- 「酸」は「いたむ」と読む。「心酸」と書いて「心いたむ」と読む。酸は破壊性
- 正しい学問が実証した良いということを実行することに、我々はできるだけ敏でなければならない
- 敏忙だ。ファスティングに通じる
- 「 君たちは自分の体ひとつ思うように支配できないで、天下国家を大言壮語しても人を動かすことは難しいよ」
- 五十数年も連れ添った夫人を亡くしてから、あの超人的な健康に微妙な翳り (かげり) が兆 (きざ) したことは如何ともしがたいことで、何ともいたましい限りであった
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