書評: 三体 I

Amazon で無料だったので読んでみた。中国人作家の小説は金庸しか読んだことがないため、SF は初となった。
手元に登場人物をさっと見れるよう準備するとよい。

全三部作、その第一部となる。序盤は様々な伏線がはられ、物語は三体世界の話になり人類没落からいよいよ引き込まれてしまった。三体世界から送り込まれた極小コンピューターが多次元へ展開して量子のもつれで通信を行う設定がしびれる。第二部では人類が対策の準備に入るのだろうな。

個人的には、映画メッセージ (Arrival) のような印象ではあったが、映画を観る前に原作の短編を読んだ。短編だから簡潔あったが “言語” の不思議さに感動した。また短編ゆえ読者で補完する箇所が多くそのイメージ化がすごく刺激的であった。その後観た映画はもちろん最高でした。

反して、長編の三体を読んでいると補完はほぼなく (三体人の姿くらいか) たんたんと説明が進んでいく。これはこれで割とおもしろい。細かな描写がいい、例えば三体世界の模型の説明はとてもイメージ化が楽しかったな。心理的な描写がほぼないのでそこも好きである。

さあ、部屋を暗くしてノイキャンして静寂で読もう。

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