書評: ユダヤ人を救った動物園

映画になった作品。アントニーナの日記をもとに憶測で書かれた半フィクションのため、「らしく」という表現が多く、あいまいかつ戦争中の緊張感と臨場感がないのは残念だったが、資料として見ると興味深い作品だ。映画ではアントニーナが主役のようだが、本書でも、私の中でもヒーローはヤンだ。

  • ヨーロッパバイソン
  • 野生という恐ろしくも美しい怪物が、ここではオリの中で人間と折り合って暮らしていた
  • ポーランドは昔からイギリス、フランス、ドイツ、スペインから迫害されたユダヤ人をたくさん受け入れてきた
  • ユダヤ人が惹かれたのは、ポーランドは国名の響きがヘブライ語で「ポ・リン (ここでお休み)」に似ていたからという説
  • エサにする甲殻類の色素で紅く染まった野生のフラミンゴ
  • 悪臭
    • 肛門腺を裏返し絞り出すハイエナ・バター
    • ジャコウウシのセルフ聖水プレイ
    • トドの口臭
  • 侵略正当化にのため、グライヴイッツへの偽装攻撃
  • ニーチェ「死なない程度の試練が、人を鍛える」
  • 別の誰かが吹き飛ばされる音
  • 社会的影響力のあるポーランド人をすべて抹殺
  • ナチの人間は総じて熱烈な動物愛好家、環境保護論者
  • 動物園の動物を余興で殺す、動物園長のヘック
  • 雌熊は冬眠の間は、寝ているだけではなく、小熊に乳を与えている
  • ナポレオンはシラミに負けた
  • 人間の脳はあらゆる感覚を食べて生きている。残酷さや苦悩ばかりの食事では、脳の健康を保つことはできない
    • 健全な人に限りそう
  • [遠く] それは空と地面が出会うところ
  • ホッキョクウサギの肉食ヴィチェックかわいい
  • マグダレーナの手の評価
  • 細かいことにも注意を払うと心が穏やかになる。例えば、お椀やスプーン、お皿を注意深く片付けること
  • 人間が飼っている動物は時間感覚が狂う
  • ユダヤ人変装させるための専門店があった
  • 割礼するユダヤ人は、裸になる際の対策として、皮を伸ばし仮性包茎を演出していた
  • 名前を捨てると、地震と子鬼
  • ゲストには動物園にいた動物の名前
  • 呪いを避けるのは母親の役目
  • ドイツ撤退後、食料も水もなかったが、ウォッカと角砂糖は大量にあった。ポーランド人はそれをエネルギーにした
  • スクリーミング・ミミ (ミミというフランス少女にちなむ) … 長く戦火にさらされた人がかかる戦争神経症の別名
  • 現在、ワルシャワ動物園の資料室には、ヤンの一家が寄贈した写真とともに、とても貴重なヤンが戦争捕虜収容所から家族に送った葉書 (くたびれた似顔絵つき) が保管されている
  • 戦後、ヤンは大人向けの本の執筆を、アントニーナは子供向けの本を何冊か書く
  • ユダヤ人を救出した人たちには共通点があった
    • p. 342 参照
  • 馬は脂肪がないほど毛がある
  • 剣を手にした、ワルシャワの人魚像はいつか見たい
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