書評: いじわるな遺伝子

ここ一週間、間欠的ファスティングをはじめてみた。短期的な目的ではダイエットだったが、効果絶大で驚いている。20時間の断食と4時間の食事時間を継続しているが、食べ物への欲求の強いこと強いこと。そんな苦しみの中で出会ったのが、書籍「いじわるな遺伝子」です。本書では人間のもつ欲求への対処のヒントが様々なケースで用意されていた。とりわけ間欠的ファスティングを継続したいと思っている私にとっては「時代遅れの遺伝子」に対処してこそ人間として進化できそうと、俄然やる気でてきました。

自分たちは小さな世界に住んでいる

  • 脳の Hack 本である。瞑想の本質に近いものを感じだろうか
  • 瞑想的にいえば、欲望は自分じゃないから、その獣を制御するのが本書の目的
  • シンメトリカル (左右対称) な人物に惹かれる。それは健康状態を意味するから
  • 富がほっとけば腐った古代人にとって、消費こそが最善の貯蓄法であり、そう脳は設計されていた
    • 現代で、あればある分だけ消費してしまう人種は古代人から進化してないのだろうか
  • 貯蓄下手な人は、体内の脂肪の貯蓄は得意
  • 後進国では肥満は富の象徴。先進国では真逆
  • カロリーを敵視する人ほど、揚げ物が好きで食べる (馬鹿なのか?
  • 作家 アイザック・ディネーセン「魂にとっての神の言葉、それは肉体にとってのコーヒーである」
  • カフェインの中を泳ぐ精子はいつもより速いスピードで、そして踊る。カフェイン・ダンス
  • ドゥー・イット・アゲイン・センター … ピッタリあって報酬ゲットを繰り返し望む
  • コカインはドーパミン放出後に穴にのこってしまうため通常より報酬が濃くなる
  • 寝てシナプスに蓄積されたニコチンが掃除されるから、目覚めの一服がうまい (らしい
  • アルコールはコカインよりは微弱だが、ドーパミンの再摂取を妨げ穴へ居残る
  • 全米高校生の 1/3 はステロイド常用者 (うち 1/3 は女)
  • 飲酒時に顔が赤くなるフラッシャーとそうではない通常の人、ノンフラッシャーがいる
  • 酒が弱い人はアセトアルデヒド (二日酔いの原因といわれる毒性のあるもの) が体内に蓄積されてしまう。分解する酵素が遺伝的 (先天性) に生成されない
  • アセトアルデヒドを分解できないできそこない酵素をアルデヒド脱水素酵素 (デヒドロゲナーゼ) という
  • 自分を考察した
    • 私は完全にフラッシャーである。顔はすぐ赤くなり、動悸もあり酒はほとんど飲めない
    • 結果、私はアルコール依存にならない。理由がちゃんとあった。幸運なことに、私のような欠陥なデヒドロゲナーゼの遺伝的体質の人がアルコール依存になったケースは「ゼロ」であると報告されている
  • 酒好きは幸福の神経伝達物質であるセロトニンの生成が異常に少ない
  • 依存は遺伝子レベルで決まる
  • 調査にて、喫煙者は、ある重要な遺伝子 (D2) の不完全なコピーが認められたのに対し、残る非喫煙者の中で同様の遺伝子をもつ者は皆無であった
  • D2 遺伝子の形態に異常がある者は、通常の者よりドーパミンのレセプターの生成が 1/3 も少ない (アルコール中毒者も同様)
    • D2 遺伝子が中毒へと誘う反逆の遺伝子といえる
    • ドーパミンのレセプターが少ないということは、通常よりも幸福に感じられないということ
  • 中毒者は、喫煙や飲酒をすることで通常の者と同様の快楽を得る
  • だが、中毒になることと遺伝子異常が全てではない、一卵性双生児で対比になるケースもある
  • アンタビューズ (Antabuse) … 日本では (ジスルフィラム / Disulfiram) と呼ばれる。ノンフラッシャーをフラッシャーに変える薬
  • 時計じかけのオレンジ (A Clockwork Orange) … この映画は薬物を自制するための新しい戦略のヒントをくれる
  • ドーパミンのレセプターに不全がある人は、探検家でありリスク・フリークスであり、衝動的でとっぴな行動をとり、辛いものを求める傾向がある
    • こうした遺伝子の持ち主は「新しいもの好き遺伝子」と呼ぶ
  • クレジットカード・ルーレット … クレカ並べて、店員にランダムで引いてもらい、それで支払う。参加費無料なうえに興奮する (回数かませば均等
  • 幸福はすぐに慣れるので、いっそ事故って生還またはリハビリから復帰したほうが幸福度が上がる
  • クリストファー・リーヴ「自分の未来を見つめたとき、私の目には限界より可能性のほうが多く映る」
  • 「あなたは n 歳のときにどれだけ幸せでしたか」
  • 幸福感の操作をすることで、自身も周りも幸福になる
  • 幸福は「成功」であって「怠惰」ではない
    • 怠惰は好きなだけビール飲んでピザ食べてゴロゴロとか
    • 成功は自身の技術を最大限にいかし、達成できる目標へ邁進しているとき
  • ブッシュ・クリケットというキリギリス … 射精で体重の 1/4 を失う
  • 昆虫の摂取する食べ物は生涯で全部合わせても体重の2倍ほど
  • 乳児の時点で肉体的 (筋肉) には男が勝っている
  • 睾丸の保持の代償は 15 年
  • 女は長生きで、バランスのよい脳であり、記憶力、左右の脳の情報伝達が優れている
  • 女性の一回の妊娠に 80,000 KCal 投資する。1,300 km を走破するのに必要なエネルギー量。方や男は 5ml の液体の投資とわずかなエネルギーのみ
  • 映画 少年と犬
  • 精子一回分 $100、卵子一個 $5,000 〜 $80,000
  • 動物の同性的接触は特殊な状況下のみ。人間のは生涯保持する
  • メスのハイエナはテストステロンか高い
  • 美しい肌は世界を通じて好まれる
  • 花においてもシンメトリカルなものほど多くの蜜をつくり虫を惹きつける
  • 人間はシンメトリー土は視覚より嗅覚で測定するのか得意
  • 男の身長、収入、性体験レベル、好意よりも、いかにシンメトリー度が高いかで、女性のオーガズムに達する確率があがる。シンメトリカル (優れた遺伝子) を得るチャンスを増やすため
  • 生後三ヶ月の赤子にも、生物的な美はわかる (美しい人の写真を長く見つめる
  • おっぱいは未だに謎
  • 男は自分に関心を持つ女が好き
  • 本能的に、好意は女の瞳孔を見て判断している
  • 結果的に、瞳孔が大きい女性を「美人」と認識してしまう
  • 女性の美人ランクが上がると年収が $2,000 上がるが、同性に好かれにくくなる
  • 女性はバーガーキングの制服を着た美形よりもロレックスをつけた醜男のほうを強烈に嗜好する
  • 妻より三歳年長
  • 男の身長 2.5cm は年収 $1,000 以上の価値
  • キュートガール・ディスカウント … 美女はイージーモード
  • 女性が精子ドナーを選ぶ際は誠実さ、自立度、思慮深さが要因になる
  • 離婚は結婚四年目
  • 男の魅力、つまり富のピークである 40 〜 60 代にもっとも多く浮気する
  • オスのチンパンジーは 400m 以上先からでも排卵期のメスを見つけることができる
  • ある種のカエルは人間でいうと 10年間ぶっ続けで交尾をする。こうして生まれる子を確信する
  • 鉤頭虫 (こうとうちゅう) … ライバルのオスの体に自身の精子を注ぎ込んでしまう。その精子は精巣まで移動し、ライバルオスが交尾すると加害者の精子でメスをはらますことができる
  • イトトンボは強力な殺精剤を送り込む
    • これらの精子物語は精子戦争二詳しく書いてあります
  • 結婚を心地よい契約にするため
    • 「する」と決めたことはたしかに実行する
    • 「しない」と約束したことは守る
    • 互いに向上し合う
  • ジガバチはミツバチと見かけが似ているが、彼らは家族をもつ (番がいる) ため人を刺すのを躊躇する
  • 胎児と母親が争うこともある。栄養をインシュリン分泌に変えて応酬する
  • チスイコウモリの助け合いかわいい。二晩餌ないと餓死するから、仲間がゲロって分け与える。血縁関係以外にも分け与えるチスイコウモリのような動物は極めて稀
  • 人間も本能的に利害関係リストが脳内にある。恩を報いてくれない人とは関係を絶つ
  • ブラック・ハムレット・フィッシュはオスメスどちらの性も持っているため、二匹が協力する必要があるが、どちらも低燃費 (卵子は精子より大きいしエネルギーを要する) のオス役をやりたがる
  • 人と人の関係は利己的な基盤の上にあるため、大きな贈り物は友情のバランスを崩す
    • お金絡みは証明書を書こう
  • 人は生存、繁栄、交尾のためにゴシップを貪る (例えそれが無価値だとしても)
    • ようは無駄が多いので制御するべし
  • 「自分たちは小さな世界に住んでいる」と錯覚している私たちの本能の中にある
    • カッとなったときに相手との関わりを計算して、ゼロならば無視しよう
  • セグロガモメ「大きいことはいいことだ」卵回収の優先順位
  • 古代では、貯蓄できないため「とにかく食べまくる」だが、現代でそんな時代遅れの遺伝子に従うようでは肥満になる
  • そうした消えない時代遅れの遺伝子 (本能) を対象としたビジネスはすべてが成功する
  • 子どものマシュマロ実験
    • セルフコントロールの能力は、ストレス対処力、集中力、そして成功への必須条件
    • 欲望をいちばん制御できた人間はどっさりとほうびを与えられる
  • チンパンジーの実験、食べ物への枯渇がもっとも制御難しいか
  • 人間にとっても欲望を抑えるのは難しいが、人間には自分を制御する能力が備わっている。自制してやるべきことをやろう
  • http://www.meangenes.org
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