ユヴァル氏のインタビュー寄稿・インタビューのまとめである。本書における著者の印税は放棄されており慈善団体へ寄付される。素晴らしい。監視社会はおおいに歓迎だ。私はテクノロジーと科学、それらに関わる技術者を信用する。なお、「Web河出」で訳文は全文公開されているようだ。NHK の ETV 特集インタビューもまとめて見たい人は本書をぜひ。
メモ
- コロナ渦の歴史を綴るものではない。今は歴史を作るときなのだ
- ウイルスより、人間がもつ増悪と強欲と無知が危険だ
- 人間同士の争いがウイルスの勝利へ貢献。今こそ緊密な国際協力をつくり、将来のあらゆる病原体への勝利としよう
- 感染症を食い止める方法
- 政府が国民を関し、規則に反する者を罰する方法。テクノロジーがそれを完璧にする
- 情報のグローバル化、国際協力・連携、民主的な責任の選択
- 国民が科学的方針に従う。自らしっかり学ぶ。一人ひとりの務め
- 19 世紀でようやく石鹸の手洗いが重要だと科学者に認識された
- 21 世紀現在でも、フランスをはじめヨーロッパ諸国では手は洗わない。風呂もほぼ入らない
- 石鹸を使えば微小な生物 (ウイルス、細菌) を取り除くことができることは著者も知っている。しかし、誰もが知っているわけではないのだろうか
- プライバシーより健康だ
- 当たり前だが、グローバルな情報共有が開示されなければ、解決できない。中国、アメリカもろもろ。このまま不和が続くようなら…
- 死を遠ざけるのは聖職者でも宗教でもなく、白衣を着た研究者、医療従事者
- 神の罰ではなくワクチンを
- 「ワクチンはいつできるのだろうか」
- この言葉に人類の強さと希望がある。「できるのか?」ではないのだ
- オンライン化する起こる危険性
- ex) 経営者視点で、雇用の安価、質の低下。ギグ・エコノミーで働く人が増えてる
- ex) 大学教授の質の低下、リモートインド人
- ギグ・エコノミー … インターネットで単発受注 (日本ではクラウドワークスやランサー) のシステムや、それで成立する経済の状態
- 彼らは何の保障も受けられず組合がない
- UberEats 問題が新しいか
- 「感染症そのものだけに注目しないでほしい」
- 2021 年以降の首相はパーティの後片付けになる。今の政治家にとっては絶好の機会である。あらゆるルールを書き換える機会が訪れている
- 監視で得たい情報は、行動や思想から、皮膚の内部、血圧へとさらに内部へ
- 感情のモニタリングもできるだろう
- グローバルなリーダーシップがあったアメリカはなくなり、今やアメリカには友もなく、利害関係のみがある。これぞアメリカ・ファースト
- 次の集団的リーダーシップを発揮する国々に期待
- 新型コロナの根絶は不可能。終息の定義は、世界中の人々が適切なケアを受けられることである。それが成功だ
- 著者が行っているコロナの恐怖への対処
- 目覚めて 2H のヴィパッサナー瞑想。スポーツでも良い。心の健康の維持ができれば何でも良い
- 科学を信頼する。神だの天罰だの、その他陰謀論に屈しない
- ナショナリズムは同国人を思いやすことであり、外国人を憎んだりするものではない。ゆえに、グローバリズムとナショナリズムは矛盾するものではない
- 「信頼」が大切。監視の技術を信頼し、他国を信頼する
- 政治家は信頼されるような、科学は信頼に値するような結果が必要だろう